へっぽこ社会人4年生がプログラミングを頑張る

へっぽこ社会人4年目がプログラミング系統を中心に書きたいことをつらつらと書きます

DojoCon Japan 2019 参加レポート Part 1

2019/12/21(土)に名城大学で開催された DooConJapan 2019 に参加してきました。2020年のプログラミング教育必修化にあたり、今回のDojoConでは、全国各地のCoderDojoの関係者だけでなく、先生方やプログラミング教育支援に携わる大学の方々まで、様々な分野の方々が参加され、規模の大きいイベントとなりました。今回のDojoConでは、KeynoteからDiscussionまで、私にとって非常に良い刺激になりました。

記事を編集していたら、思いの外長くなったので、複数パートに分けて書いていきたいと思います。Keynoteから素晴らしすぎる内容で、書きたい内容も盛り沢山なので、今更感もありますが、徐々に参加レポートの記事を書いていきたいと思います。もしかしたら、記事公開後に加筆、修正などするかもしれませんので、ご了承願います。

前置き: 自分とCoderDojo

私自身は、CoderDojo 梅田にてメンターとしてCoderDojoの活動に参加しています。大学院在学中は、TAとして学部生のプログラミングの実習を補助する立場を経験したことがあり、どうしたらプログラミングが面白いということを伝えられるか、プログラミングをもっと学びたい人たちにどのようなアプローチで教えていくのが良いかということに興味がありました。

CoderDojoでは、プログラミングを学びたい子供を対象に、プログラミングを学ぶ環境を提供し、分からない箇所などをメンターに相談できるということで、CoderDojoに興味がわき、2019年の9月に梅田のCoderDojoを見学させていただきました。以降はCoderDojo 梅田のメンターとして、ぼちぼちと活動しています。

Keynote

Keynoteでは、 さくらインターネット の田中 邦裕氏が「 子どもたちが活き活きと輝ける未来へむけて ~プログラミングが好きな子ども達のためにできること~ 」という題目で登壇されました。セッションの様子は こちら から閲覧できます。非常に価値の高い内容なので、是非ご覧いただくことを強くお勧めします。

さくらインターネットはCoderDojoにサーバを100台を提供しており、日本のCoderDojo活動に寄与されています。

プログラミングを楽しむ

セッション内で、田中氏は プログラミングは楽しいものだ ということを強く主張されていました。2020年からプログラミング教育が始まるということもあり、これからの子供たちにはプログラミングを通じて何かをハックすることを楽しめるようになってほしいとのことでした。

プログラマという仕事はブラックなイメージが社会的に根強いと思いますが、本来プログラミングは嫌々やるものではなく、楽しんでやるものだと述べられていました。自分自身、プログラムを組むことが好きでプログラマになったので、この意見に強く共感しました。同時に、この感覚はプログラミングだけにとどまらず、様々な分野で同様に当てはまるのではないかと感じました。機械のパーツを組み立てて物を作るのが好きでモノづくりに従事したり、物語を読んだり書いたりするのが好きで小説家になったり、 自分が本当に好きなものに従事する ことが重要だと思います。

社会人になってからまだ日も浅く、そこまで多くの人と話したわけでもありませんが、意外と 自分が本当にやりたいことを分かっていない人が多い のではないかと感じることが増えてきました。おそらく、社会的にいい大学に行って、大企業に入れば将来安泰と言われ、自分のやりたいことに関係なく右に倣えだったのが一つの要因ではないかと考えます。収入を多さを中心に考えるあまり、若い頃から自分のやりたいことを押しつぶし、やがて自分がやりたいことが何なのか見えなくなっていくのではないかと思います。

別の要因として、社会人になるまでの選択肢が限られていて、さらに回りと違うことに対して、非常に不寛容な社会であることが挙げられると思います。例えば、多くの人は高校に進学するでしょうが、果たして本当に勉強したくて進学した人々はどの程度でしょうか? 高校以降は義務教育ではないから、嫌なら行かなければ良い、という意見もあるかと思いますが、学歴が中学卒業で雇用する会社はどの程度あるでしょうか? おそらく、中学卒業で雇う会社はほとんど無いかと思います。選択肢があるように見せておいて、実際のところはレールから外れることには不寛容な社会なので、結局選択肢が限られているのではないかと感じます。

社会と余裕

人々に余裕がないと社会が回っていかないという話を、渋滞を例に用いてされていました。渋滞は車の多さが原因ではなく、車間距離が詰まってしまっていることが原因で、車間距離が短いと前の車がブレーキをかけた際に後続の車もブレーキをかけ、やがて止まってしまうとのことでした。社会も同様に、人々に余裕がないと、なんらかのブレーキがかかった時に行き詰まってくると述べられていました。私がなんとなく感じる、社会全体の息苦しい空気は、もしかしたら社会全体に余裕がないことが原因なのかなと思いました。

私自身が怠け者すぎるだけなのかもしれませんが、たとえ仕事に関係ない、自分が積極的に入れたプライベートな用事であっても、ずっと予定が詰まっている状態はしんどいと感じます。私から見ると、社会全体的にストイックすぎる人が多いと今までずっと感じていましたが、田中氏も同様のことを述べられていたので、少し安心しました(笑) (それを差し引いても、おそらく私自身は単なる怠け者であることにに変わりないのでしょうがw)

まとめ・考察

今回のKeynoteのセッションの内容は共感するものが多く、講演者の田中氏の考えに非常に強い興味をおぼえました。私自身、プログラミング教育の必修化には少し疑問を持っていて、そもそもプログラミングは、誰かからやらされるものではなく、自主的に楽しんでやるものだと考えていたので、 プログラミングは楽しい という主張に大きく共感しました。もちろん、プログラミングだけでなく、他の分野についても、興味を持ったものに対して楽しんで取り組むことが重要だと考えます。

プログラミング教育とは別に、我々社会人も、今の社会のあり方について考えるべき時期になりつつあるのではないかと思うセッションでもありました。今まで、なんとなく感じていた息苦しさが、実は人々に余裕がない状態で、社会が回りづらくなっている状態なのではないかと思います。自分のやりたいことが出来ず、あるいはやりたいことすら分からず、仕事の忙しさに追われて余裕がなくなっているというのは、社会的にどことなく感じる部分があると思います。なんとなく、生活のための仕事ではなく、仕事のための生活になっているのではないかと感じることがあり、忙しくて当たり前、仕事は辛くて当たり前で良いのかと疑問を感じます。

最近では、YouTuberがなりたい職業としてあがっており、このことに対して嫌悪感を抱いている人も少なからずいると思います。仕事は辛くて当たり前という価値観からすれば、最近急に出てきて、かつぱっと見て辛くなさそうな、楽しんでいることに対して違和感があるのでしょうか? いずれにせよ、自分のやりたいことなどを押し殺してまで自分が楽しいと思えない仕事では、子供から見たら憧れる職業とは思えないでしょう。 (正直、自分自身も仕事のための生活とか絶対したくありませんが...)

人々の心に余裕を持つためにも、余暇だけでなく、仕事の内容自体が自分の熱中出来る分野に就けることが重要だと思います。そのためにも、子供の頃にどの分野に強く憧れるかを探し、実際に体験できる機会や社会の枠組みが必要になると考えます。自分自身も、何か機会や枠組みの支援に寄与できないかを考え、実践していきたいと思います。


Part 2 へ続きます。今回Keynoteのことしか書いてないですが、講演内容が素晴らしすぎて、色々考えさせられることも多かったので、分量が多くなってしまいました(笑)社会人向けに講演してもらいたい内容で、ぜひとももう一度聞きに行きたいです。